What Japanese managers learn the moment they raise abroad

Technical
23 June 2026

海外で資金を募るとき、日本の運用者が気づくこと

投資信託は国内では当たり前に見える。しかし国境を越えれば、投資家が期待する器とは限らない。

宮田 忍

ランガムホール 日本責任者

日本のファンドマネージャーと話していると、ある一点が驚くほど頻繁に現れます。驚きは、ファンド・ストラクチャリングが複雑だということではありません。長年親しんできた投資信託以外にも選択肢がある、ということです。

多くの運用者にとって、投資信託は最初に出会い、その後も繰り返し出会う構造です。そうした経験を重ねるうちに、一つの選択肢だったものが、やがて当たり前の前提になっていきます。

それ自体は自然なことです。投資信託は何十年にもわたり日本の投資市場で重要な役割を果たしてきましたし、適切な場面では今も非常に有効な構造です。

問題は、その構造が間違っていることではありません。長く使われてきたことで、他の選択肢が見えにくくなることです。そして、その中には投資家の期待により適したものが含まれている場合もあります。

前提と投資家が出会うとき

国際的な資金調達の興味深い点の一つは、投資家が同じ前提で投資機会を見ているわけではないということです。

日本では、多くの運用者がまず投資信託を思い浮かべます。米国では、多くのプライベート市場の投資家がまずリミテッド・パートナーシップを思い浮かべます。欧州では、規制対象のオンショア型ファンドに馴染んでいる投資家が少なくありません。

どれが正しく、どれが間違っているという話ではありません。それぞれが育ってきた市場環境を反映しているだけです。

課題が生じるのは、ある市場では自然に思える前提が、別の市場の投資家に提示されたときです。

そこで初めて、戦略についての議論が、構造についての議論へと変わることがあります。

投資家がその器に反対しているからではありません。その器を異なる期待のもとで見ているからです。

日本の見過ごされがちな強み

ここに、日本の興味深い特徴があります。

投資信託は依然として公開市場のエコシステムに深く根づいています。一方で、プライベート資産の拡大とともに、リミテッド・パートナーシップも広く利用されるようになってきました。

その結果、日本は二つの伝統を理解する市場になりつつあります。

これは国際的な資金調達において重要です。運用者は必ずしも投資家に馴染みのない構造を受け入れてもらう必要はありません。すでに海外投資家が理解しやすい選択肢を持っている場合が少なくないからです。

重要なのは、その選択肢が存在することに気づくことです。

慣行の先を見る

この議論は、投資信託がリミテッド・パートナーシップに置き換わるべきだという話ではありません。また、どちらか一方が本質的に優れているという話でもありません。

より重要なのは、対象となる投資家に最も適した構造を選ぶ前に、利用可能な選択肢を十分に検討したかどうかです。

実務的には、まず次のような問いを立てることが有効です。

・そのファンドはどのような投資家を想定しているのか

・投資家はどの程度の流動性を期待するのか

・どのように、そしてどの程度の期間で資金をコミットするのか

・どの要素が投資家にとって馴染み深く、どの要素に説明が必要なのか

こうした問いに答えることで、適切な構造はより明確になります。

以前の記事では、なぜ日本で投資信託が広く利用され続けているのか、そしてそれが多くの戦略に適している理由について考察しました。本稿で取り上げているのは別の問いです。

長年使ってきた構造だけが唯一の選択肢ではないと考えたとき、何が見えてくるのか。

優れたファンド構造は、慣れているから選ばれるのではありません。戦略、投資対象、そして投資家の期待に適合しているから選ばれるのです。

資金調達が国際化するほど、その違いはますます重要になります。

日本におけるファンド・ストラクチャリングについてご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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